2012年4月21日土曜日

うつ病の家族の対応方法 | うつ病


病院に行って、うつ病と診断されたとします。自宅療養が必要ならば、通常、医師は診断書を記載し、そこには、うつ病、または、それに準ずる病名が記載されます。しかし、軽症の場合などは、本人が黙っていれば、知ることができません。家族の場合であっても、本人が伝えないのであれば、病気であることを知ることができません。家族(周囲)として、対応の方法がありません。なお、本人が家族(周囲)の人に伝える気がないならば、仮に、なんらかの形で、うつ病であることをあなたが知っても、黙っておく必要があります。

自宅療養が必要で診断書が提出されたり、自宅療養は不要ではあるがうつ病になっていることを申告された場合の取り扱いかたです。上司にあたる管理職は、このような場合、慎重に考えて行動する� ��要があります。「ちょっと体調を崩されているので、当分、あまり負荷をかけず、早く帰ってもらいます。」は、周囲の人に伝えても問題ないでしょう。しかし、「彼は、うつ病にかかりました」と簡単には周囲の人に伝えることはできません。うつ病は、誰もがなりえる病気ですが、精神疾患です。すなわち、「非常に重要なプライバシー(個人データ)」です。


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ところで、うつ病の人には、「はげまし」は禁句です。ここが、一般の病気と大きく異なる点です。「がんばれ」などは、絶対に禁句です。うつ病になるひとは、通常、人一倍働いている人です。そのひとが、急に早く帰りだしたりすると、うつ病であることを知らないと、「がんばれ」と言ってしまいます。この一言で、非常に追い込んでしまう可能性があります。

本人が、先に「うつ病になっていることを公開してもらってかまいません」と言ってくれれば、話は簡単です。しかし、公開を強要してはいけません。このあたりの取り扱いについては、充分注意して、本人の意思を尊重したうえで、本人の病気が早く治るように考える必要があります。

ちょっと前� �きが長くなってしまいました。うつ病の人には、家族(周囲)の配慮が必要です。特に、家族や親しい人は、うつ病と言う病気を充分理解して、接し方に注意が必要です。

1)はげましは逆効果。温かく見守る。
2)外出や運動を無理にすすめず、ゆっくり休ませる。
3)考えや決断を求めることはやめる。
4)重要な決定は先に延ばさせる。
4)配偶者や恋人の場合は、恥ずかしくても、このときばかりは愛していることを明確に言葉にする。


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それでは、順番に説明します。「うつ病とは」「うつ病の原因と症状」に記載した内容と重なりますが、ポイントなので充分理解してください。

うつ病になっている人に、はげましは禁句です。身体が正常でないため、本人ががんばろうとしても動けないのです。その結果、はげましは精神的に追い込んでしまうことになります。分かりやすくいえば、足がだるい状態と足が折れている状態の違いです。足がだるいだけならば励まして走れと言うべきですが、足が折れているならば即刻中止させるべきです。そして、ともかく話を聞いてあげることです。そして、「今までがんばりすぎたので、休息が必要になっただけ。薬と休息で必ず良くなるよ。」� �言ってあげましょう。


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うつ病の治療は、薬と休息です。ともかく、ゆっくり休ませることです。本人が休養できる環境を作る必要があります。会社の場合、突然長期休暇になれば、会社が困るのは当然です。また、主婦の場合、特に小さい子供がいるときは、家族が困るのは当然です。しかし、「自殺される可能性がある。よって、家族(周囲)の私達が休養できるようにしてあげよう」と考えれば、解決の糸口も見つかると思います。そして、家族(周囲)から見て、明らかに良くなってきたのが分かれば、一緒に少しの散歩から始めるぐらいがちょうど良いくらいです。

頭の中では、「ぐるぐる回る思考」「マイナス思考」で、へとへとになっています。ほんのささいなことでも、考えや決断を求 められると、さらに疲れてしまいます。日常的なことでも、ある程度決めてあげて、簡単な「はい」「いいえ」ぐらいにしてあげましょう。「そろそろ、食事にしようか?」と言うような聞きかたです。


この「ぐるぐる回る思考」「マイナス思考」で、へとへとになっていると、悪魔のささやきが聞こえてきます。「こっちにきたら楽になるで!」と言う声です。それが、自殺、引っ越し、転職、離婚などです。客観的に見れば、無意味なことでも、うつ病になった人にとっては、この方法が、現状から手っ取り早く抜け出す一番簡単な方法なのです。家族(周囲)の人間は、この点を充分理解して、「必ず良くなるから、良くなってから、考えようね」と答えましょう。たとえ、うつ病になっている配偶者から、離婚を切り出されてもです。

うつ病の人に、一つだけ強く言っても良いことがあります。それは、自殺のそぶりなどがあったときです。このときだけは、愛情を持ったうえで、 生きていてほしいことを強くさとしましょう。そして、配偶者や恋人ならば、はっきり、言葉で言ってください。「愛しているから、死なないでほしい」と。



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